太宰治「斜陽」執筆 75 周年記念作品
敗戦後の昭和20年、没落貴族となった上、父を失ったかず子とその母、都貴子は生活の為に本郷西片町の実家を売って西伊豆で暮らすことになった。そんな折、戦地で行方不明となっていた弟の直治が帰還するとの知らせが入ると、母は「歳の離れた資産家に嫁いだらどうか」とかず子に話す。激怒したかず子は「鳩のごとく素直に、蛇のごとく慧かれ」というイエスの言葉とともに6年前の出来事を想いだす。まだ学生だった直治が師匠と仰ぐ中年作家、上原二郎との出会いである。それは一夜の恋心の目覚めであった。
古い道徳とどこまでも争い〈太陽のように生きる〉道ならぬ恋につき進んでいく27歳のかず子に、「第1回ミス美しい20代コンテスト」審査員特別賞を受賞した宮本茉由。最後の貴婦人の誇りを持ちながら結核で死んでいく母に水野真紀。貴族の血に抗いながら麻薬と酒に逃げ破滅していく直治に期待の若手の一人である奥野壮。太宰自身を投影した無頼な生活を続ける売れっ子作家上原を安藤政信が好演している。
古い道徳とどこまでも争い〈太陽のように生きる〉道ならぬ恋につき進んでいく27歳のかず子に、「第1回ミス美しい20代コンテスト」審査員特別賞を受賞した宮本茉由。最後の貴婦人の誇りを持ちながら結核で死んでいく母に水野真紀。貴族の血に抗いながら麻薬と酒に逃げ破滅していく直治に期待の若手の一人である奥野壮。太宰自身を投影した無頼な生活を続ける売れっ子作家上原を安藤政信が好演している。