圧倒の絢爛、最高の装飾は、不変の美へと-。
19世紀末ウィーンを代表とする画家グスタフ・クリムトと、エゴン・シーレ。人間の不安や孤独や恐れを、世紀末的官能性のなかで描いたその作風は、今も色褪せることなく輝きを放ち、この現代の不安定な時代に、より人々の心をとらえ続ける。没後100年となる2018年に製作された本作では、クリムトとシーレが生きた世紀末ウィーンに花開いたサロン文化と、彼らの愛と官能性に満ちた絵画をつまびらかに見せつける。その精密な絵画の世界は、我々見るものを、いつしかウィーンの世紀末にいざなう。