2001年ベルリン国際映画祭銀熊賞・審査員グランプリ・新人男優賞受賞作品
舞台は、オリンピック開催決定直前の北京。急速に豊かになっていく都市部には農村から多くの出稼ぎ労働者がやってきていた。17歳の少年、グイもまた村から出稼ぎに来たひとりで、自転車宅配便の職を得る。支給された自転車は一定の配達回数を超えると自分のものになるシステムだった。グイは一生懸命働き、自転車を手に入れることができる最後の配達に向かう。しかし、荷物を受け取り表に出たグイは目を疑う。とめてあったはずの自転車が消えていた…。血眼になって自転車を探していたグイはようやく自分の自転車を見つける。それは北京に住む高校生、ジェンが中古で買った自転車だった。きちんと店で買ったのだからと主張するジェンに、もともと自分のものだったと言い張るグイ。激しく争った二人が出した結論は、毎日交互に自転車を使うというものだった。