なぜ、戦い続けるのか――。
1940年4月8日、サン少尉(ピルー・アスベック)率いる小隊は、国境付近で訓練を行っていた。射撃訓練、移動手段である自転車の解体・組立、いつもと同じ風景の中、兵士たちは軽口を叩き合う。しかし、何か不穏な空気が漂い始めているのを肌で感じていた。そして彼らの懸念は現実のものとなり、軍上層部からドイツ軍が国境に接近しているという報告が届く。夜が明けての9日早朝、ドイツ軍がデンマークへの侵攻作戦を開始。前線となったユトランド半島オールボーでは民間人をも巻き込んだ総力戦が展開されようとしていた。最初にドイツ軍と対峙したデンマーク軍のサン少尉率いる小隊は、本隊の援軍が来るまで持ちこたえようと奮戦するが…。