本年度映画賞、総なめ! シャーロット・ランプリング、新たな代表作の誕生!!
夫婦が重ねた45年とはいったい何だったのか?長い年月は互いの不信や嫉妬の感情を乗り超えることはできないのか?男女の結婚観、あるいは恋愛観の埋められない溝と決定的な違いを描いた、心揺さぶる夫婦の愛のすがた。夫婦の関係を通し、普遍的な男女の“愛”、“恋愛と結婚の違い”を突きつけてくる。
主演は映画界を代表する女優シャーロット・ランプリング。彼女の澄明な成熟の域に達した本作での演技は映画界を驚かせ、70歳となる今年、2015年ベルリン国際映画祭で銀熊賞を受賞したのをスタートに、数々の映画賞を受賞、女優としての最高の時期を迎えている。時にはつつましいほどに優美な表情を見せるかと、時には理不尽で激越な嫉妬の感情を発露させ、引きつった貌を晒すことも辞さない無限のニュアンスに富んだ感情表現の極みは、まさにランプリングの新たな代表作ともいうべき傑作。
土曜日に結婚45周年の記念パーティを控えるジェフとケイト。しかし月曜日にある手紙が届いたことで、彼らの土曜日までの6日間は、45年の関係を大きく揺るがしていく。山岳事故で死んでしまったかつての夫の恋人のゆるぎない存在が、突如として夫婦の関係に入りこんできたとき、夫は過去の恋愛の記憶を日毎に蘇生させ、妻は存在しない女への嫉妬心を夜毎重ねていく。それはやがて夫へのぬぐいきれない不信感へと肥大していくのだった…。