巨匠ピーター・ボグダノヴィッチ監督13年ぶり最新作
『ペーパー・ムーン』『ラスト・ショー』などの傑作を世に送り出した巨匠ピーター・ボグダノヴィッチ監督が、『ブロンドと柩の謎』以来、約13年ぶりにメガホンをとった話題作には「ぜひとも巨匠の作品に出たい!」と多くの豪華キャストが集まった。主演は、監督を愛してやまない『ミッドナイト・イン・パリ』のオーウェン・ウィルソン。いい加減だが憎めない売れっ子ブロードウェイの演出家を演じている。高級コールガールからハリウッドスターへとのし上がっていくヒロインを小悪魔的な魅力でキュートに演じているのは、『恋人まで1%』などの公開作品を控えているいま注目の若手イギリス人女優イモージェン・プーツ。人の話を聞かない精神科医としてドラマ「フレンズ」のジェニファー・アニストンがコメディエンヌとしての才能を爆発させている。ほかにキャスリン・ハーン、リス・エヴァンス、ウィル・フォーテなど個性的なベテラン俳優たちが脇を固めているのも見逃せない。また、映画好きがもっとも愛する若手の名監督ウェス・アンダーソン(『グランド・ブタペスト・ホテル』)とノア・バームバック(『フランシス・ハ』)が、企画から脚本の練り直しなど全面協力し、製作として参加している。ニューヨーク・ブロードウェイを舞台に、複雑に絡み合ってゆく人間関係を大人のウィットとちょっとした毒気、そして軽快さとユーモアをたっぷりに描きだす、幸福な93分にきっと誰もが大満足するだろう。
とあるスタジオの片隅で、先鋭のハリウッドスター・イザベラ(イモージェン・プーツ)は、記者から、その成功への道のりについてインタビューをされていた。高級コールガールをしていたことすら天真爛漫に告白し、お客として初めて会ったブロードウェイの演出家アーノルド(オーウェン・ウィルソン)から、突然”君の将来のために三万ドルをプレゼントする”という奇妙な申し出を受けた日のことを語りだす--。