パラワン島観光客21人誘拐事件。7月6日(土)シネマート新宿他全国順次ロードショー
フィリピン国家の大半はキリスト教徒であり、ムスリム教徒は約5%に過ぎないがしかし、1960年代よりムスリムの独立分離化という目的をもった過激派が生まれ、さらに腐敗した政府に対し敵対心を強めてきた。彼らの勢力は大きくなり、その活動資金のために各派閥とも誘拐ビジネスに手を染めていくことに。そして彼らは拠点をパラワン島やミンダナオ島へと移していくが、自然豊かで美しいこの島々を、フィリピン政府はリゾート地として世界へアピールする。そのため、“ビジネス”の対象は日本などからのビジネスマンから、観光客へと変わっていく。2001年5月米国人観光客を含む20人が、ホテルから拉致される事件が起こるが、この年、9.11同時多発テロが勃発。世界中が激しく動揺する中、その年末にはムスリムテロに対して報復をすることを世界中が容認していく。それはフィリピン政府としては、好都合の事態だった・・・。
2001年5月フィリピン・パラワン島。有名なリゾート地であるこの地を訪れていた米国人観光客を含む20人が泊まるホテルが、夜中、イスラム過激派アブサヤフの一団に襲われ、拉致される事件が発生した。
着の身着のままで船に乗せられ、本拠地ミンダナオ島に連れ去られる被害者たち。その中には、NGOのフランス人活動家、テレーズ(イザベル・ユペール)もいた。
ミンダナオ島につくまでの間に、素性を調べられた一行。過激派は、年老いたテレーズの同僚を海に捨てようとするが・・・。