赤軍侵略!ナチス終焉の時
1945年4月。ドイツ軍にかつての昂揚感はなく国全体を暗い喪失感が覆っていた。陥落間際のベルリンでは、ドイツ軍が姿を消した後もそこに住み続けていた女性達が略奪・レイプを繰り返す暴虐なソ連軍の格好の標的となっており、主人公のジャーナリストもその例外ではなかった。しかし、彼女はその犠牲者になるまいと、自らソ連軍の将校の愛人になることで安全を確保する。激変する時代に翻弄されながらも、偽りの愛で結ばれた男女の間に、それ以上の感情が芽生えはじめる。一方で荒廃した街中では、ドイツ軍の生存者と占領軍が戦争の爪痕を露呈するかのように、醜い争いを繰り広げていた。そして、事態は思わぬ方向へ展開していく…。